【12月6日 AFP】米大統領の首席医療顧問を務めるアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長は5日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の「重症度」判断をめぐり、初期の情報に基づくと「ややエンカレッジングな(勇気づけられる)」側面があるとしながらも、さらなる情報が依然必要だとし、警戒感を示した。

 ファウチ氏はCNNのインタビューで、オミクロン株を最初に報告した南アフリカでは新型コロナ感染者数は低下していたが、「ほぼ垂直的に」感染者が増加したと指摘。現在の感染はほぼすべてオミクロン株で占められていると語った。

 ただ同氏は「オミクロン株について断定的な判断を示すのは時期尚早だが、これまでのところ重症度はそれほど高くないように見受けられる」とも述べた。

 オミクロン株をめぐっては、他の変異株よりも感染力が強いのか、あるいはワクチン接種や感染で獲得した免疫を回避する能力があるのか、重症化しやすいのかについて臨床試験が進められている。数週間以内には結果が出るとみられている。

 米国は先週、オミクロン株の感染拡大防止策として南アなどアフリカ南部8か国からの入国を制限した。これについてファウチ氏は「適切な時期に」解除されることを期待していると語った。(c)AFP