【12月6日 AFP】来年4月のフランス大統領選への出馬を表明している極右の政治評論家エリック・ゼムール(Eric Zemmour)氏(63)が5日、首都パリで行った初の選挙集会で、参加者に襲われ手首に軽傷を負った。演説中には乱闘騒ぎも起きた。

 スタッフによると、ゼムール氏がステージに向かう途中、男が飛び掛かり、手首をつかんだ。

 ゼムール氏は先月30日、大統領選への出馬を表明。この日はパリ北東部ビルパント(Villepinte)の展示場で、初の選挙集会を開催した。

 ゼムール氏は「私が勝てば、世界で最も美しい国を取り戻す出発点となるだろう」と訴えた。移民受け入れに反対する同氏の発言に対しては、支持者から大きな歓声が上がった。

 演説が始まった直後には、乱闘騒ぎが起き、「人種差別にノー」と書かれたTシャツを着た活動家に向けて椅子が投げられる場面もあった。

 ゼムール氏への抗議行動を企画した団体「SOSラシスム(SOS Racisme)」のアリーヌ・クレメール(Aline Kremer)氏はAFPに対し、「われわれは非暴力の抗議をするつもりだった」と説明し、参加者が活動家に飛び掛かったり、暴力を振るったりしたと述べた。(c)AFP/Adam PLOWRIGHT and Anne RENAUT