【12月4日 AFP】イタリア当局は3日、新型コロナウイルスワクチンを接種せずに接種証明書を取得しようとした50代の男が、医療従事者にシリコン製の腕を差し出して接種を試みたと明らかにした。

 この出来事は2日夜、北西部の町ビエッラ(Biella)で起きた。腕は人の肌の色によく似せてあったが、医療従事者はだまされず、警察に通報した。

 同国では8月以降、レストランでの店内飲食、美術館や映画館、劇場への入場、スポーツイベントへの参加の際には、ワクチンの接種完了か検査での陰性、または新型ウイルスに感染して回復したことを証明する「グリーンパス」の提示が義務付けられてきた。

 しかしいずれの場合も、今月6日からはワクチン接種を完了したか、最近感染して回復した人だけに配られる「スーパーグリーンパス」を提示しなければならない。

 従来のグリーンパスは10月、全職場での提示を義務付けられた。今後もこの目的では利用できるため、ワクチン未接種者でも最近の検査で陰性だったことを証明できれば出勤が認められる。(c)AFP