【12月2日 CGTN Japanese】上海市民の賈さんはこのほど、カナダのアパレルブランド「カナダグース」の専門店でダウンジャケットを1万1400元(約20万円)で購入しました。ダウンジャケットはロゴワッペンの刺しゅうが間違っていて、縫製も雑で、生地から鼻をつく臭いがしたことから、同店に返品を求めたところ拒否されました。その理由として挙げられたのが、「交換条項」に「中国大陸地区の専門店で販売された商品は全て返品できない」とあることでした。

 上海市消費者権益保護委員会は1日、カナダグースの中国での販売を手掛ける「希計(上海)商貿」の責任者を呼んで事情聴取しました。同社の出席者は「専門店の交換条項」に詳しくないとし、出席者が説明した同社の返品・交換の手順は、消費者が述べたものと多くの点で食い違っていました。

 同社の出席者によりますと、カナダグースの公式サイト上にある「30日間は理由なく返品できる」は中国大陸には適用されず、中国大陸では「7日間は理由なく返品できる」となっているとのことです。

 同社は、事情聴取に先立って発表した声明で、関連する法律の規定に従い、中国大陸地区の専門店で販売された商品は全て返品・返金できるとしていました。同社は今年9月、虚偽広告により上海の市場監督管理当局から処分を受けています。

 カナダグースは2018年に中国に進出しました。同社が最近発表した会計報告によりますと、今年9月26日までの2022会計年度第2四半期の営業収入は前年同期比40.3%増の2億3300万カナダドル(約205億6400万円)で、主に電子商取引の急成長と中国市場の貢献によるものです。うち、中国大陸の直営ルートの売上高は前年同期比85.9%増でした。中国市場の旺盛な需要を受け、カナダグースは中国で次々と新店舗を開設し、2022会計年度の全体の業績予想を大幅に引き上げました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News