【12月1日 AFP】台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入した中国軍機の数が、11月は延べ159機となり、3か月連続で100機を超えたことが、AFPの集計で明らかになった。

 台湾のADIZは領空とは一致せず、はるかに広いエリアを含む。一部は中国のADIZとも重なっている。

 台湾国防部は昨年9月に、中国軍機によるADIZ進入数の公表を開始。これに基づくAFPの集計によると、今年10月には過去最多の196機が進入。うち149機は、中国の建国記念日を含む4日間に集中していた。

 159機だった11月は10月よりは減ったものの、ほぼ毎日進入があった。台湾軍は、11月に進入がなかった日は3日のみだったとしている。

 今年はこれまでに延べ900機近い中国軍機が台湾のADIZに進入。昨年9月以降の累計では1000機を超えた。

 進入回数の増加を受け、米国や日本などの諸国は、たとえ今すぐではないにしても、中国が台湾統合に動くのではないかと懸念を強めている。

 米国防総省は11月30日、対中の部隊と基地の強化計画を発表し、グアム(Guam)とオーストラリアの軍事施設の機能向上と拡張を行う方針を示した。(c)AFP/Amber Wang with Jerome Taylor in Hong Kong