【11月30日 AFP】(更新)オランダの保健当局は30日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が、これまで考えられていたよりも1週間早く国内に存在していたことが分かったと発表した。

 国立公衆衛生環境研究所(RIVM)によると、11月19日と23日にオランダ国内で採取された二つの検体から、オミクロン株が見つかった。うち一つの検体は、渡航歴がない人から採取されたもので、国内で既にオミクロン株の感染が広まっていた可能性がある。

 もう一人の感染者は最近、アフリカ南部に渡航していた。2人には感染を通知し、地元の保健当局が接触者の調査を開始したという。

 これまで、オランダ国内で確認された初のオミクロン株感染例は、26日に南アフリカ発のKLMオランダ航空(KLM Royal Dutch Airlines)機でアムステルダムに到着した乗客14人だと考えられていた。

 今回明らかになったオランダでの2件は、南アフリカが最初にオミクロン株の存在を世界保健機関(WHO)に報告した24日よりも前の感染例となる。WHOは同株を「懸念される変異株(VOC)」に指定している。

 オランダで確認されたオミクロン株感染者は計16人となり、欧州では最も多い国の一つとなっている。(c)AFP