【11月30日 People’s Daily】連日、第4回中国国際輸入博覧会(輸入博)は世界中の賓客を集め、連携の好機をもたらし、世界の注目を集めている。ユニラテラリズム、保護主義が台頭し、経済のグローバル化が逆流に直面している今、輸入博の国際経済貿易協力に対する促進作用は一層際立っている。輸入博が導いた開放協力のブームを通じて、国際社会は中国がまさに勇敢で毅然とした行動で揺るぎなく真の多国間主義を擁護し、世界共通の利益を擁護し、グローバル経済ガバナンスを絶えず改善し、開放型世界経済を共に建設するために原動力を吹き込むことを一層はっきりと見ている。

 百年に1度ともいえる世界の変動と新型コロナのパンデミックが織りなすこの激動の変革期を各国が穏やかに抜け出すには、建設的な姿勢で世界経済のガバナンス体系を改革・改善し、より有利なものを採って害を避け、経済のグローバル化の安定した長期的発展を推進する必要がある。世界貿易機関(WTO)を中心とする多国間貿易体制は、国際貿易の礎だが、近年、多国間貿易体制が侵食され、ドーハ・ラウンド交渉が停滞し、紛争解決パネルの事務が中断し、WTOが正常に機能することが困難になっている。WTO改革に対して議事日程を提起したが、改革の目標、改革の推進方法について、各方面は共通認識の形成が困難になっている。

 岐路に立ち、方向性を明確にし、協力して進んでいくことこそ、手を携えて未来にたどり着く道だ。第4回輸入博開幕式の基調演説で、習近平(Xi Jinping)国家主席は「中国はWTO改革の正しい方向への発展や、多国間貿易体制の包容的な発展、発展途上国メンバーの合法的権益を支持する」と明確に主張した。中国はWTO改革の多国間貿易体制の核心的価値を維持し、発展途上国メンバーの発展利益を保障し、コンセンサス・メカニズムに従うべきだと一貫して強調している。WTO改革は多国間貿易体制のメインチャンネルの地位を維持し、WTOの生存を危険にさらす重要な問題を優先的に処理すべきで、貿易ルールの公平問題を解決し、時代のニーズに応え、発展途上国の加盟国の特別待遇と、差別待遇を行わないことを保証し、加盟国それぞれの発展モデルを尊重すべきだ。中国の主張が多国間貿易体制の維持・発展にもたらした思想指導力と政治推進力は、国際社会から広範に重視され、十分に肯定されている。

 人類の運命は苦楽を共にしている。各国は人類優先の理念を堅持し、世界共通の利益を守るべきで、一人の利益が共通の利益をしのぐことがあってはならない。過去1年間に、中欧投資協定(BIT)の交渉が既に完了し、域内包括的経済連携(RCEP)協定の国内承認が率先して完了したことで、中国は二国間、多国間、地域協力の推進における「言必ず信、行必ず果」のイメージが一層人心に深く入り込んでいる。世界共通の利益の維持に着目し、中国は国連、WTO、G20、アジア太平洋経済協力会議(APEC)、上海協力機構(SCO)などのメカニズムの協力に積極的に参与し、貿易・投資、デジタル経済、グリーン低炭素などの分野の議題の討議の強化を推進していく。

 新型コロナのパンデミックのもたらす暗い霧はいまだ晴れず、世界経済の回復までの道のりは険しく、各国の人々は一致団結して乗り越え、共に協力して現在の困難を克服する必要がある。中国は各国と共に、開放型世界経済を共に建設し、グローバル経済ガバナンスを共に改善し、共通利益のパイを絶えず拡大し続けていきたいと考えている。(c)People’s Daily/AFPBB News