【11月26日 CGTN Japanese】女子大生が病気の母親の世話をする心温まる動画がこのほど中国のネット上で話題になり、涙を誘いました。病気の母親の面倒をきちんと見るため、彼女は1年休学して、母親との最後の時間を携帯電話の動画で記録しました。  

 動画の中で、彼女は母親にマニキュアを塗ってあげたり、ギターをひいたり、棒付きキャンディーを食べさせたりしています。また、車いすの母親を外に連れていって日光を浴びさせ、散歩したりしています。時には、小さいおもちゃを出して、子どもの頃に母親にあやされたのと同じように、いろんなアイデアを考えて喜ばせようとしました。  

 この女子大生は山東省(Shandong)青島市(Qingdao)に住む劉酈微(Liu Liwei)さんです。両親の離婚後、母親とずっと二人で暮らしてきました。2020年11月15日、山東省煙台市(Yantai)の大学の1年生の時、母親が突然倒れて入院しました。母親は手術後に目を覚ましたものの、全身が不自由になり、知的障害と感情障害を発症し、娘のことを分からなくなりました。母親の面倒を見るため、劉さんは1年休学することにしました。「母は一人しかいない、大切な存在だから」と劉さんは心境を語ります。  

 その時から劉さんは文字と動画で生活を記録し始めました。毎日、母親のマッサージを続け、料理や天気など面白い話題を見つけて話しかけます。母親は聞いても分かりませんが、娘の顔をそっとなでました。

 劉さんは今月15日、「子どもの頃にお母さんが教えてくれたように、これからは私がお母さんにお話や寝返りを教える。お母さんがそばにいてくれればそれでいい。きれいなスカートやハイヒールを買ってあげる。生まれ変わったら私が母になるね」とノートにつづりました。しかし思いもよらないことに、その翌日に母親の容体が急変し、18日に亡くなりました。  

 劉さんは将来について「学校に戻って学業を続けると思う。しっかり生きていくことを、お母さんは望んでいるだろう」と話しています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News