消えゆく「魔法の箱」 変化見続けたアフガニスタンの箱型カメラ
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■黄金時代
1950年代、アフガニスタンには箱型カメラの黄金時代が到来した。徴兵制が導入され、兵士の身分証明書用の写真が必要になったのだ。
1996~2001年の旧タリバン政権下では、人物画や肖像写真が禁止された。しかし、ミルザマンさんは箱型カメラで公式写真の撮影を許された。
旧タリバン政権崩壊後、学校が再開すると学生証の写真が必要となり、箱型カメラは再び活躍することとなった。
今年8月にアフガニスタンの実権を再び掌握したタリバンだが、写真撮影については今のところ何も言及していない。それどころか、携帯電話でお互いを撮影したり、自撮りをしたりする若い戦闘員を目にすることもしばしばだ。
ミルザマンさんは息子4人に写真撮影について教えたが、誰も箱型カメラを使っていない。
最後の箱型カメラは、アフガニスタンにおける写真の歴史をその印象的な姿で伝えながら、スタジオの外に展示されている。(c)AFP/Emal HAIDARY