【11月26日 AFP】1980年代に「ナショナルジオグラフィック(National Geographic)」の表紙を飾り一躍有名となった「アフガンの少女」ことシャーバート・グーラー(Sharbat Gula)さんが、イタリアに避難していた。同国政府が25日、明らかにした。

 グーラーさんを、イスラム主義組織タリバン(Taliban)が実権を掌握したアフガニスタンから避難させるのを支援してほしいと、現地で活動するNGOから要請があったという。イタリア政府は「アフガン国民を対象とした避難計画の一環」だと説明している。到着日は示されていない。

 ナショナルジオグラフィックに掲載された写真は、米国人写真家スティーブ・マッカリー(Steve McCurry)氏が1980年代、パキスタンの難民キャンプで撮影したもの。緑色の目が印象的で、雑誌が発売されると、グーラーさんは「世界で最も有名なアフガン難民」となった。

 グーラーさんは、1979年の旧ソ連によるアフガン侵攻の4、5年後、孤児としてパキスタンに逃れたと話している。偽の身分証明書で滞在していたとして2016年に逮捕され、アフガンに強制送還された。

 イタリア政府は9月初め、タリバンの実権掌握以降、約5000人のアフガン人を避難させたと明らかにしている。(c)AFP