【11月26日 AFP】南太平洋の島国ソロモン諸島での暴動を受け、オーストラリアが派遣した治安維持部隊が26日、活動を始めた。空港や港湾の安全を確保するのが目的。

 ソロモン諸島の首都ホニアラでは24日から反政府デモが行われていたが、25日には一部が暴徒化してチャイナタウンを襲撃。略奪や放火が起きた。26日朝には、若者が煙の漂う焼け跡を物色していた。

 ソロモン諸島のマナセ・ソガバレ(Manasseh Sogavare)首相が25日、豪州に暴動鎮圧への支援を要請。治安維持部隊の第1陣は同日中に到着した。

 暴動の背景には、新型コロナウイルス流行により高まる経済面での不満に加え、ガダルカナル(Guadalcanal)島の中央政府と、人口が最も多いマライタ(Malaita)島の住民との積年の対立がある。

 豪州のカレン・アンドリュース(Karen Andrews)内相は、治安維持部隊は警官と兵士約100人から成り、法と秩序の回復が任務だと説明。「警官23人がすでにホニアラ入りしている。きょう(26日)も約50人を派遣する予定だ」と豪スカイニューズ(Sky News)に語った。

 アンドリュース氏はさらに「現地の状況は非常に不安定だ。現時点で分かっているのは、暴動が過激化していることだ」と述べ、治安維持部隊は空港や港湾などの主要インフラの確保に当たると述べた。(c)AFP/Ofani Eremae