【11月26日 AFP】イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)が、オレ・グンナー・スールシャール(Ole Gunnar Solskjaer)前監督の後任として、ラルフ・ラングニック(Ralf Rangnick)氏を暫定指揮官に迎えることが濃厚だと、25日に各メディアが報じた。

 ユナイテッドの暫定監督候補として白羽の矢が立った63歳のラングニック氏は、現在ロシア1部リーグのロコモティフ・モスクワ(Lokomotiv Moscow)でスポーツ開発部門の責任者を務めている。

 現在はマイケル・キャリック(Michael Carrick)氏が指揮を執っているユナイテッドは23日、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2021-22)のビジャレアル(Villarreal CF)戦に勝利し、決勝トーナメント進出を決めたが、シーズン終了まで経験がより豊富な人材を招き入れることを望んでいる。

 ユナイテッドはシーズン終了後に正指揮官を招聘(しょうへい)する予定で、フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)を率いるマウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)監督が筆頭候補に挙げられている。

 米ウェブサイトのジ・アスレチック(The Athletic)は、ドイツ・ブンデスリーガ1部のRBライプツィヒ(RB Leipzig)で監督を務めたラングニック氏とユナイテッドはすでに合意に達しており、あとはロコモティフが契約解除に同意するだけだと報じている。

 しかし労働許可証の関係で、今週末に行われるチェルシー(Chelsea)戦には間に合わないという。

 期待に見合っていない個の集団であるユナイテッドにとって、ラングニック氏が適任者であるかはまだ分からない。

 ラングニック氏は、一般的にはあまり知られていない若手選手を起用する激しいプレッシングを用いた、現代ドイツ人監督の祖としての名声を得ている。

 リバプール(Liverpool FC)のユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)監督やチェルシーのトーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)監督はラングニック氏から影響を受けており、すでに同氏の哲学はプレミアリーグに大きなインパクトをもたらしている。

 しかしラングニック氏はこれまで、ユナイテッドほどの規模のクラブを指揮したことがない。

 VfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)やシャルケ04(Schalke04)、1899ホッフェンハイム(1899 Hoffenheim)を率いた後、ラングニック氏はここ10年の大半をRBライプツィヒとレッドブル・ザルツブルク(Red Bull Salzburg)のスポーティング・ディレクター(SD)として過ごし、両クラブをチャンピオンズリーグの常連チームに成長させた。

 有名チームで役職に就くのではないかとうわさされていたが、今年7月にはロコモティフに加入した。(c)AFP