【11月26日 AFP】南アフリカで、新型コロナウイルスの新たな変異株が検出されたと、専門家や保健当局が25日、発表した。同国における感染者急増の要因になっているとみられている。

 ウイルス学者のトゥーリオ・デオリベイラ(Tulio de Oliveira)氏は記者会見を開き、「B.1.1.529」と呼ばれる新たな変異株について「非常に多くの変異」が認められるとし、ボツワナや香港でも、南アからの渡航者から検出されたと語った。

 ジョー・ファーラ(Joe Phaahla)南ア保健相は、新変異株は「深刻な懸念」をもたらしており、感染者数が「指数関数的に」増加している要因になっていると指摘した。

 南アフリカの1日当たりの感染者数は、今月初めには約100人にとどまっていたが、24日には1200人を超えた。

 同国では昨年、新型ウイルスの変異株の一種「ベータ株」が検出された。しかしこれまでの感染拡大は、インドで最初に検出された「デルタ株」によるものだった。

 アフリカ大陸で新型ウイルス感染者が最も多い南アでは、これまでに約295万人の感染が確認され、うち8万9657人が死亡している。(c)AFP