【11月25日 People’s Daily】コーヒー豆をひく、フィルターをセットする、お湯を注ぐ…わずか4分で、ロボット店員によるおいしい手入れコーヒーが完成した。

「このロボットは2本の6軸協働型アームがあり、さまざまなコーヒーの入れ方をマスターしている。何よりも重要なのは優れた安定性を備えており、すべてのコーヒーの味が全く同じだ」と、五棵松体育センターの技術担当マネジャーの韋慶(Wei Qing)さんはこのように説明した。

 これから開催される冬季五輪の関連イベントで、このロボット店員が提供するプロフェッショナルなサービスを楽しむことができるという。

 五棵松体育センターは2008年北京五輪の主要会場の一つで、今度の北京冬季五輪で女子アイスホッケーと一部の男子アイスホッケーが行なわれる予定だ。11月7日から10日にかけて、アイスホッケーの国内テストイベント「Meet in Beijing」がここで開催された。北京の男子アイスホッケー4チームが出場し、リニューアルされた競技場があらゆる角度から試された。

 テストイベントの期間中、感染症対策のため、運営スタッフは競技場の内側と外側の二つのグループに分けられた。内側にいるスタッフが使う一般的な消耗品、書類、私物などを運ぶため、物流ロボットが利用された。二つのグループのスタッフが全く接触しない形の大会運営が実現した。

 競技場の内側と外側の間に設けられたバッファーゾーンでは、複数の物流ロボットがいつも忙しく動いていた。物流マネジャーの張帆(Zhang Fan)さんによると、1台のロボットは30~300キロの荷物を運ぶことができる。「これらのロボットは自由に動き、障害物を回避し、自動的に充電し、最短距離の経路を自ら選ぶことができる。なによりも最も重要なのは、人間同士の接触を減らしたことだ」と張さんは語った。

 物流ロボットは、緊急物資の輸送に使われることが多い。緊急でないものは「スマートデリバリーキャビネット」と呼ばれるシステムを利用している。高さ214センチ、幅87センチ、厚さ50センチの棚は、内側と外側の両方から開け閉めできる。「外にいるスタッフが商品を入れると、その情報が内側にいる人に知らされる。人間同士が接触しない形で物資の配送が可能になった」という。

 大会の運営は非常に複雑で、競技の準備、会場管理、医療、防疫、宿泊、輸送、メディア発表、ボランティア配置など30以上の分野があり、さまざまなことを想定してリハーサルを何回も繰り返してきた。「五輪に向けて、万全を期してさまざまな準備を重ねている」と、会場サービスの石威(Shi Wei)副主任は述べた。(c)People’s Daily/AFPBB News