【11月27日 AFPBB News】1週間のSDGsニュースを振り返る。

仏、イルカなどの動物ショーを禁止 法案可決

 フランス議会は18日、イルカを使ったショーや、サーカスでのトラやライオン、クマなどの野生動物の使用を禁止する動物愛護法案を可決した。

 同法案は2000年から議論されていたもので、内容は広範に及ぶ。エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の署名を経て新法として成立すれば、2年後に野生動物のショーが、5年後にイルカのショーが禁止され、7年後には野生動物の所有自体が違法となる。

 サーカス関係者は法案に反発。一方で一部の環境保護団体は、内容が不十分だと批判している。

仏ナント近郊の動物園で飼育されるイルカ(2020年6月6日撮影、資料写真)。(c)Loic VENANCE / AFP

ごみを拾って仮想通貨ゲット、商品と交換 ゲーム感覚のイスラエル新アプリ

 ごみ袋1個につき、仮想通貨「クリーン・コイン(Clean Coin)」10枚前後を獲得できるアプリをイスラエルの企業が立ち上げた。国民にごみ拾いを奨励するのが、この取り組みの目的だ。

 同社によると、アプリには既に1万6000人以上が登録し、うち約1200人が毎週ごみ拾いをしている。

 クリーン・コインは、電力消費の激しい「採掘(マイニング)」が必要な暗号資産ではなく、クーポン券に近い。既に25ブランド余りが協賛し、服飾品の購入の他、屋内クライミング施設やホテルの利用などに使える。

イスラエル北部ハイファで、「クリーン・コイン」の共同創業者で最高経営責任者(CEO)のアダム・ラン氏が示したアプリの画面(2021年10月20日撮影)。(c)JACK GUEZ / AFP
 

世界最高所のスキーリゾート、温暖化で「墓場」に ボリビア

 ボリビアのアンデス(Andes)地方にある世界最高所のスキーリゾート地、チャカルタヤ(Chacaltaya)山は、気候変動の影響でさびれる一方だ。

 古びたスキーリフトのさびた柱とケーブルを指さしながら、登山家のベルナルド・グアラチー(Bernardo Guarachi)さんは「もはや墓場になってしまった」と語った。

 チャカルタヤ山の氷河は縮小を続け、1940年から1998年の間にわずか7%にまで減り、2009年には完全に消滅した。

 ボリビアでは過去50年間で氷河の半分が失われた。このペースについて専門家は、地球温暖化が続く限り状況は悪化の一途をたどるとみている。

かつてはスキーリゾートとしてにぎわっていた、ボリビア・ラパス県にある標高5421メートルのチャカルタヤ山(2021年9月3日撮影)。(c)AIZAR RALDES / AFP

山火事でジャイアントセコイア3600本被害 米加州

 米当局は19日、カリフォルニア州で今年落雷により発生した二つの山火事により、貴重なジャイアントセコイア3600本が被害を受けたと発表した。セコイアへの火災の影響についての本格的調査は今回が初めて。

 それによると、山火事の影響で直径120センチを超えるジャイアントセコイア最大3600本が焼けた、または今後5年以内に枯死するとみられている。今回被害を受けたのは全体の5%で、1年前には14%が焼失している。

 セコイア国立公園(Sequoia National Park)では、推定樹齢200年、高さ83メートルの「シャーマン将軍の木(General Sherman Tree)」と呼ばれるジャイアントセコイアを火災から守るため耐火シートを巻きつけ、世界的に注目された。シャーマン将軍の木は無事だった。

耐火シートが外された米カリフォルニア州のセコイア国立公園の「シャーマン将軍の木」と呼ばれるジャイアントセコイア(2021年10月22日撮影)。(c)Patrick T. FALLON / AFP

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