【11月25日 AFP】ドイツの国立ロベルト・コッホ研究所(Robert Koch Institute)が25日に公表した統計によると、新型コロナウイルスによる国内の累計死者数が10万人を超えた。欧州最大の経済大国であるドイツは現在、流行の第4波に見舞われている。

 同研究所によれば、直近24時間の死者は351人で、累計死者数は10万119人となった。

 新規感染者数も記録的な水準となっており、集中治療室(ICU)の病床は逼迫(ひっぱく)している。

 ドイツ集中治療・救急医学会(DIVI)のゲルノット・マルクス(Gernot Marx)会長によると、一部の病院はすでに受け入れができず、国外に患者を搬送せざるを得なくなっている。

 ドイツは先週、公共交通機関の利用や出勤時に、ワクチン接種か、感染からの回復証明、または陰性の検査結果の携行を義務付ける新型コロナの規制強化措置を打ち出した。現在、感染拡大が深刻な一部地域では、休業命令が出されている。

 感染急拡大を受けドイツでは、オーストリアと同様に全国民にワクチン接種を義務付けるべきかをめぐり激しい議論となっている。アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相に代わり新たに首相に就任するオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)財務相以前、接種義務付け支持の意向を示している。

 ドイツではワクチン接種率が69%と、75%に達しているフランスなど他の欧州諸国に比べ低いことが、流行第4波の一因だとされている。(c)AFP