【11月25日 AFP】南太平洋の島国ソロモン諸島の首都ホニアラで25日、2日連続となる反政府デモが行われた。参加者の一部が暴徒化してチャイナタウンを襲撃し、建物に放火するなどした。

 ライブ映像によると、複数の建物が炎上し、首都上空には黒煙が立ち上った。

 24日にマナセ・ソガバレ(Manasseh Sogavare)首相の退陣を求めるデモ隊が国会に侵入しようとするなど混乱が広がったことを受けて、ロックダウン(都市封鎖)が実施されていた。

 中国人が経営する商店などが略奪・放火されたことを受けて、中国大使館はソロモン諸島政府に対し「重大な懸念」を表明し、中国の企業と国民を守るためにあらゆる措置を講じるよう求めた。

 ある住民は、警察がバリケードを設置したが、暴動が収まる気配はないと語った。「暴徒が歩き回っている。情勢は緊迫している」

 地元メディアによると、略奪が発生し、警察は催涙ガスを使用した。

 デモ参加者のほとんどは、ホニアラがあるガダルカナル(Guadalcanal)島の隣のマライタ(Malaita)島の住民とされる。同島の住民は、中央政府に軽視されていると長年訴えている。

 マライタ州政府は2019年、ソガバレ政権が台湾と断交し中国と国交を樹立すると決定したことに強く反対していた。(c)AFP