【11月25日 AFP】(更新)スウェーデン議会により次期首相に選出された社会民主労働党のマグダレナ・アンデション(Magdalena Andersson)党首(54)は24日、予算案の否決と緑の党の連立政権離脱を受け、選出からわずか数時間後に辞任した。

 アンデション氏は記者会見で、「連立政権は、政党が離脱した場合には辞任するという憲法上の慣例がある」と説明。「正統性が疑問視されるような政府を率いる意思はない」と述べ、社会民主労働党のみの少数与党政権を率いる次期首相に後日改めて選出されることを望むと述べた。

 アンデション氏は、年金支給額の引き上げに応じることで左翼党の支持を取り付け、女性で初めて同国の次期首相に選出された。しかし、少数政党の中央党は、左翼党への譲歩に反発してアンデション氏の予算案への支持を撤回。議会は、保守の穏健党とキリスト教民主党、極右のスウェーデン民主党の野党3党が提出した代替予算案を可決した。

 緑の党のペール・ボルンド(Per Bolund)党首は、「極右と共同で起草された初の歴史的予算案」は受け入れられないとし、連立解消を表明。これが決定打となり、アンデション氏は辞任に追い込まれた。(c)AFP