【11月25日 CNS】中国・上海市で10月に開かれた「第4回中国国際輸入博覧会」には、世界各国の企業が開発した400種以上の新製品・新技術が一堂に集結した。四つ葉のクローバー型をした上海国家エキシビションセンターを会場に、「グリーン(エコロジー、省エネ)」と「低炭素」をテーマとした展示が注目を集めた。

 ユニクロ(Uniqlo)のブースには緑色のドラえもん(Doraemon)が登場。同社が環境問題に取り組むシンボルとして採用し、その横には従来品に比べて生産時の水使用量を95%減らせるジーンズを展示した。中国のスポーツ飲料ブランド「脈動(Mizone)」はペットボトルをリサイクルして上着を、スイスのネスレ(Nestle)はアルミ缶コーヒー容器をリサイクルして自転車を製造できるとPRした。

 フランスのタイヤ大手ミシュラン(Michelin)は水素燃料電池を搭載したレーシングカー「Mission H24」を展示。水蒸気以外を排出しないゼロエミッション技術をアピールした。トヨタ自動車(Toyota Motor)は来年2月の北京冬季五輪に提供する燃料電池車(FCV)を披露した。ドイツのBMWや米国のゼネラルモーターズ(General Motors)は最新の電気自動車(EV)を展示。中国の国有資産監督管理委員会の任洪斌(Ren Hongbin)副主任は「今年の輸入博は新エネルギーや省エネに関する製品が大幅に増えた」と述べた。

 中国国家能源集団は輸入博の初日、各国のエネルギー企業と総額18億ドル(約2073億円)の契約を交わした。劉国躍(Liu Guoyue)社長は「風力、太陽光、水素などクリーンで質の高いエネルギーを共同で開発する」と話した。

 専門家は「輸入博は中国経済のグリーン変革と低炭素化を促進し、巨大な需要を掘り起こすきっかけとなっている」と評価している。(c)CNS/JCM/AFPBB News