【11月24日 AFP】フランスは23日、政府軍と反政府勢力の戦闘が激化するエチオピアに滞在する自国民に出国を呼び掛けた。国連(UN)も職員の家族に即時出国を命じた。反政府勢力は首都アディスアベバまで約200キロに迫っていると主張しており、国際社会に警戒感が広がっている。

 エチオピアを含む「アフリカの角(Horn of Africa)」地域を担当する米国のジェフリー・フェルトマン(Jeffrey Feltman)特使は、約1年にわたる内戦の政治的解決に向けた取り組みで若干の進展があったが、現地での「憂慮すべき展開」によって台無しになる恐れがあると警告した。

 23日には、フランスが欧米諸国に続いて自国民に出国を呼び掛けたほか、国連も職員の家族に即時出国を命じた。

 反政府勢力「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」は今週、首都から220キロ足らずの町を掌握したと発表したが、通信網が遮断されているため検証は困難となっている。

 2019年にノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞したアビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相は22日、「存亡を懸けた戦い」の最前線で軍を指揮すると宣言。「われわれは今、エチオピアを救う最終段階にある」と呼び掛けた。(c)AFP/ Robbie COREY-BOULET