IOC、中国テニス選手との電話で限界露呈 中立性は支持されず
発信地:ローザンヌ/スイス
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■中庸な姿勢が批判の対象に
IOCはこれまでにも、ベラルーシやアフガニスタンで危機的状況に置かれたスポーツ選手の対応に当たってきたが、今回は状況が異なる。五輪ムーブメントを専門とするスイス・ローザンヌ大学(University of Lausanne)のジャンルー・シャペレ(Jean-Loup Chappelet)教授も言うように「警察権の点で、IOCに状況をコントロールする力はなく、彼女を中国から脱出させる方法もない」のだ。
そのためバッハ会長は、他の国際団体がいまだに彭と連絡が取れない中で、テレビ電話を実現した点を評価されるよりも、彭が中国の有力政治家を告発したことに対し、立場を明確にしなかった点が批判されている。
EMリヨン経営大学院(EM Lyon Business School)でスポーツを専門とするサイモン・チャドウィック(Simon Chadwick)教授は、報道関係者ら多くの外国人が訪中する「2022年2月の五輪を成功させる」必要がある状況で、IOCは「中国の敵だとみなされるわけにはいかない」と話し、「IOCは二つのイデオロギーの板挟みになっている可能性がある」と指摘した。
人権問題で欧米諸国が中国を批判し、それに中国と同盟国が激しく反発している現状で、IOCが掲げる中立性は支持されないのだという。チャドウィック教授は「この状況を単独でうまくかじ取りできるほどの強固さと、外交力を兼ね備えた組織があるとは思えない」と話している。(c)AFP/Coralie FEBVRE
