【11月22日 AFP】アフガニスタンで権力を掌握したイスラム主義組織タリバン(Taliban)の勧善懲悪省は21日、「宗教上の指針」を発表し、テレビ局に対し、女優が出演するドラマの放送を中止するよう通達した。

 同省がメディアにこうした通達を行うのは初めて。タリバンは、女性記者が報道番組に出演する際にも、ヒジャブ(イスラム教徒の女性が髪を覆うスカーフ)を着用するよう求めている。

 勧善懲悪省はまた、預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)をはじめとする崇拝対象が描かれているなど、イスラム教やアフガニスタンの価値観に反する映画や番組を放送しないことも要請した。

 同省報道官はAFPに対し「これらは規則ではなく、宗教上の指針だ」と述べた。

  アフガニスタンでは2001年に旧タリバン政権が崩壊した直後から、欧米の支援や民間投資で多くのテレビ・ラジオ局が開設された。

 国内のテレビ局は過去20年間、「アメリカン・アイドル(American Idol)」のような歌唱コンテストやミュージックビデオ、トルコやインドのドラマシリーズなど、多種多様な番組を放送してきた。(c)AFP