【1月5日 AFP】現在、世界の主要なダムは6万基以上あり、その3分の1は中国にある。

 高さが300メートルを超える巨大なダムもある。

 ダムの種類は多い。

 重力ダムは、厚いコンクリートの重量だけで水圧に抵抗する。

 軟弱地盤には、土砂や岩石を積み上げて造るエンバンクメントダムが適している。

 両岸の岩盤が堅固な狭い渓谷には、アーチダムが最適だ。上から見ると上流側に張り出したアーチ型をしており、水圧をダムの両岸に伝える。

 バットレスダムはあまり多くはない。遮水壁を複数のバットレス(控え壁)で支える構造だ。

 ダムの多くは、干ばつ時のかんがいや飲料水の供給を目的に建設される。放流量の調節によって洪水被害を緩和し、船舶の航行を可能にする。

 ダムの約20%には水力発電所が併設されている。水力発電は現在、世界最大の再生可能エネルギー源だ。

 山間部では、発電量はダムとその下の水力発電所の高低差で決まる。

 バルブを開くと水は導水路に流れ込む。強力な水流が数百メートル下流のタービンを回し、発電する。

 低落差の流れ込み式発電は、川の流れを利用して継続的に発電する。

 ダム建設が魚の回遊を阻害して生態系を乱すこともある。集落が水没するため、住民が立ち退きを余儀なくされることもある。

 建設時の施工不良や氾濫、地震などのリスクもある。ダムの決壊はあまりないが、発生すればその被害は極めて大きい。そのため、ダムはセンサーやカメラ、警報によってしっかりと監視されている。(c)AFP