【11月21日 AFP】アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン(Taliban)は20日、公務員への給料の支払いを開始したと発表した。タリバンが実権を掌握して以降、公務員への給与支払いは初めて。

 公務員の大半は仕事に戻っておらず、給与支払いが滞っている人も多い。特に地方ではタリバンの実権掌握以前から数か月間、給料が支払われていなかった。

 タリバン暫定政権の財務省の報道担当者アフマド・ワリ・ハクマル(Ahmad Wali Haqmal)氏によると、8月23日から3か月分が支払われる予定で、一部の公務員には実権掌握前の1か月分の給与も支給される。

 銀行振り込みの予定だが、国内の金融部門は8月以降崩壊しており、預金引き出しは週200〜400ドル(約2万3000〜4万6000円)に制限されている。

 これについてハクマル氏は、金融部門は前政権崩壊以降も「まひして」おらず、通常営業に戻るには時間が必要なだけだとしている。

 タリバンの税務当局の報道担当者メラジ・ムハンマド・メラジ(Meraj Mohammad Meraj)氏は、ここ2か月半の歳入は260億アフガニ(約320億円)で、経済活動は通常の20〜25%にとどまっていると述べた。

 また、貧困者と孤児支援のため、シャリア(イスラム法)に基づいた新たな税を導入する方針だという。(c)AFP