【11月20日 AFP】ドイツ南部バイエルン(Bavaria)州と東部ザクセン(Saxony)州は19日、新型コロナウイルスの急激な感染再拡大を受けて、すべてのクリスマス市を中止し、生活や社会活動を大幅に制限すると明らかにした。

 バイエルン州のマルクス・ゼーダー(Markus Soeder)首相は「非常に厳しい状況にある」と警告。ナイトクラブとバーを閉鎖し、飲食店の夜間営業を禁止すると発表した。

 ザクセン州は同様の措置に加え、すべてのスポーツ施設と文化施設も閉鎖し、観光や公共の場での飲酒を禁止すると発表。ワクチン未接種者は、不要不急なサービス・商品を提供する店舗や理容店も利用できなくなる。

 同州のミハエル・クレッチマー(Michael Kretschmer)首相は記者会見で、新たな行動制限の多くはワクチン接種者にも適用されると説明した。ザクセン州のワクチン接種率は60%弱で国内最低となっている。

 さらに、病床の逼迫(ひっぱく)を避けるには厳しい措置が必要だとして、全市民に「連帯」を呼び掛けた。「このパンデミック(世界的な大流行)では、『私』よりも『公』に重きを置く必要がある」

 バイエルンとザクセンの両州は、新型コロナの第4波が猛威を振るうドイツでも感染状況が特に深刻となっている。

 国立ロベルト・コッホ研究所(Robert Koch Institute)によれば、19日までの直近1週間の人口10万人当たりの感染者数は、ザクセン州が593.6人、バイエルン州が625.3人でいずれも全国平均の340.7人を大幅に上回っている。(c)AFP