【11月20日 AFP】ロシアの森で4本足を切断された状態で見つかった保護犬のモニカは、3Dプリンターでつくられたチタン製の義足4本を装着する手術を2週間前に受けたばかりだ。まだ弱々しいが、また自分の足で立ち上がれるようになった。手術費用は安くなかったが、クラウドファンディングで集められた。

 モニカは、大手術を受けるために4000キロを移動して獣医師のセルゲイ・ゴルシュコフ(Sergei Gorshkov)氏のクリニックまで運ばれてきた。モニカが南部クラスノダール(Krasnodar)付近の森でボランティアの人々に発見された時、4本の足は切断されて血まみれだった。

「モニカに何があったのか誰にも分からない。残酷な誰かに足を切り落とされたのではないかと言う人もいる」とゴルシュコフ氏はAFPに語った。

 モニカは推定2~4歳。けがをした多くの野良犬と同じ運命をたどり、見殺しにされるか安楽死させられる可能性もあった。しかし幸いにも、クラスノダールでボランティア活動をしているアラ・レオンキナ(Alla Leonkina)さんに引き取られた。

 レオンキナさんは、「ひどい状態」だったモニカを友人と一緒に1年近く世話したという。

 やがてシベリア(Siberia)のノボシビルスク(Novosibirsk)にあるゴルシュコフ氏のクリニックのことを知り、クラウドファンディングで手術と義足の費用を募ったところ、1か月で40万ルーブル(約62万円)が集まった。

 ゴルシュコフ氏は、犬に義足を装着する手術は初めてだったが「運と経験が役に立った」と言う。

 モニカは回復した後、新たな家に迎え入れられることになっている。(c)AFP