【11月19日 AFP】(更新)オーストリアのアレクサンダー・シャレンベルク(Alexander Schallenberg)首相は19日、新型コロナウイルス感染者の急増を受け、全国民に外出制限を課す部分的ロックダウン(都市封鎖)を来週導入すると発表した。さらに、欧州連合(EU)で初めてワクチン接種を義務化する方針を示した。

 欧州では、人々の間で根強いワクチン接種に対する抵抗によりコロナ感染者が再び急増。オーストリアのロックダウンは22日から始まり、欧州でここ数週間に導入された制限の中でも最も厳しい措置となる。

 今回のロックダウンでは、通勤や生活必需品の調達、運動以外の理由での外出が禁止され、在宅勤務が推奨される。学校は閉鎖しないが、保護者は可能な限り子どもを自宅待機させるよう求められる。期間は20日間とされ、10日後に見直しが行われる。

 来年2月1日からは、新型ウイルスのワクチン接種が義務化される。欧州でワクチン接種を義務化しているのは今のところバチカン市国のみ。

 同国は数日前、EUで初めてワクチン未接種者に外出制限を課していたが、感染拡大を抑えられずにいた。シャレンベルク首相は記者会見で、「何か月もかけて説得したにもかかわらず、十分な数の人がワクチン接種をするには至らなかった」と指摘。ワクチン接種は、流行収束に向けた唯一の「出口」だと訴えた。(c)AFP