【11月18日 AFP】プラスチックごみと海洋汚染問題への意識を高めるため、アフリカ中部カメルーンのNGOが同国南部の港町クリビ(Kribi)で、海岸に打ち上げられたプラスチックごみを集めて全長12メートルのクジラのオブジェを制作した。

 人口約2700万人のカメルーンでは、年間約600万トンのごみが発生する。そのうち60万トンを占めるプラスチックごみは20%しかリサイクルされておらず、大西洋岸に打ち上げられている。

 汚染により魚やカメなどの海洋生物の生存が脅かされており、プラスチックごみを食べて死ぬクジラもいる。

 NGO、アフリカ海生哺乳類保護機構(AMMCO)のエディー・ナンガ(Eddy Nnanga)氏によると、制作には地元の漁師やボランティアら約20人が参加。約2000本のプラスチックボトルを使い、5時間かけて完成させた。

 ナンガ氏は、「『わあクジラだ。カメルーンにクジラがいるの?』と言う人もいて、私たちとしてはうれしいです。まさにカメルーンのここクリビ沿岸にクジラがいることを示すために、この作品を作りました。ここにあるプラスチックボトルは環境を汚染するものではなく、環境の大切さを訴え、アート作品を作るためのものです」と語った。

 映像は13日撮影。(c)AFP