【11月17日 AFP】中国・北京市は17日、市内に入る全ての人を対象に新型コロナウイルスの陰性証明の提示を義務付けた他、感染拡大地域からの国内線の便数を大幅に削減するなど新たな規制を導入した。当局は来年2月の北京冬季五輪に向け、感染対策を強化している。

 北京五輪開幕まで100日を切る中、感染者ゼロを目指す「ゼロコロナ」政策を掲げ、厳格な封じ込め策を実施している。

 新規制では、北京市内に入る全ての人は48時間以内に受けた新型コロナ検査の陰性証明の提示が求められる。国内の感染拡大地域からの航空便は欠航または1日1便に制限する。乗客の数も制限される。

 北京市政府の徐和建(Xu Hejian)報道官は16日の会見で「首都である北京は、国内外からの人の流れが多い」とし、「新型コロナが北京に持ち込まれることも、市内で広がることも許されない」と述べた。

 また、コールドチェーン(低温物流)に携わる3万人以上については、3日おきに検査を実施する。

 中国政府は、先の北京の市場や東部青島(Qingdao)の港で働く人の間で感染が拡大したのは、コールドチェーンで扱われていた製品と関係があるとしている。

 国内の17日の新規感染者数は8人と他国に比べると極めて少ない。しかし、冬季五輪の開催を控え国際的な注目を集めていることから、当局は規制に力を入れている。

 来年2月4日から20日に開催される北京冬季五輪では、外国からの観客は受け入れない予定。選手約2900人はワクチン接種を完了している必要があり、未接種者は入国後21日間隔離され、毎日検査を受けなければならない。(c)AFP