フリーダ・カーロ作品最高額更新 自画像40億円で落札 NY
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【11月17日 AFP】米ニューヨークのサザビーズ(Sotheby's)で16日、メキシコ人芸術家フリーダ・カーロ(Frida Kahlo)の絵画が競売に掛けられ、カーロ作品としては最高額となる約3500万ドル(約40億円)で落札された。
競売に掛けられたのは1949年の「ディエゴと私(Diego and me)」。カーロの額には、夫で画家のディエゴ・リベラ(Diego Rivera)の顔が描かれている。今回の落札額は、2016年に800万ドル(約9億1500万円)で落札された別のカーロ作品の記録を塗り替えた。
また、競売で売却された中南米人作家による作品としても最高額となる。これまでは、2018年に落札された夫リベラによる「ライバル(Los Rivales)」(1931)の976万ドル(約11億2000万円)だった。
「ディエゴと私」は、謎めいた目をしたカーロの自画像作品群の代表作で、フェミニストの象徴ともなっている。カーロは一連の自画像で世界的に有名になった。カーロの特徴的な眉毛の上にリベラの顔が描かれており、カーロの目からは涙がこぼれている。
美術専門家によると、リベラはこの絵が描かれた当時、メキシコ人女優マリア・フェリックス(Maria Felix)と交際していた。自画像の中のリベラがカーロの第三の目として描かれているのは、リベラがカーロに苦悩を与えたことを表現しているとされている。
カーロとリベラは2回結婚した。カーロは1954年に47歳で亡くなった。
「ディエゴと私」は1990年にもサザビーズで競売に掛けられ、140万ドル(現在のレートで約1億6000万円)で落札された。(c)AFP