【11月17日 AFP】男子テニス、ATPファイナルズ(ATP Finals 2021)は16日、イタリア・トリノ(Turin)でシングルスのラウンドロビン2試合が行われ、大会第2シードの前年王者ダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)が第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)を6-3、6-7(3-7)、7-6(8-6)で下し、4強入りへ大きく前進した。

 最終セットの手に汗握るタイブレークで2本のマッチポイントをふいにしたメドベージェフだったが、三度目の正直で激闘を制した。前回大会のラウンドロビンでもズベレフに勝利していたメドベージェフは、これで同選手との戦績も6勝5敗としている。

 初戦では第7シードのホベルト・ホルカシュ(Hubert Hurkacz、ポーランド)を下した全米オープン(US Open Tennis Championships 2021)覇者メドベージェフは、「間違いなく忘れられない試合の一つになった」とコメント。「テニスは時としてこういうものだ」と付け加えた。「とにかく全力を尽くそうとするだけ。運が味方するときもあれば、そうでないときもある」

 他の試合では、第6シードのマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)の代替出場となった第9シードのヤニック・シナー(Jannik Sinner、イタリア)がホルカシュを6-2、6-2で下した。

 ズベレフとの初戦の第2セット途中に腹筋を痛め、途中リタイアを強いられていたベレッティーニは、この日のホルカシュ戦を前に大会から棄権。それを受けて補欠から出場が決まった20歳のシナーは、ATPファイナルズのデビュー戦で快勝し、すぐさまインパクトを残した。

 2連勝のメドベージェフだが4強入りは確定しておらず、仮に最終戦でシナーに敗れ、ズベレフもホルカシュに勝利すれば、メドベージェフ、シナー、ズベレフの3選手が2勝1敗で並ぶことになる。(c)AFP