米中首脳、台湾めぐり互いをけん制 オンライン会談
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【11月17日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領と習近平(Xi Jinping)中国国家主席は日本時間の16日に開いたオンライン首脳会談で、台湾の将来をめぐり互いを強くけん制した。
会談は、米首都ワシントン時間の15日夜、中国時間の16日朝に行われた。匿名で記者団の取材に応じた米政府高官によると、「予想以上に長い」3時間半におよび、礼儀正しく率直な会話が交わされたという。
会談の目的は不安定さが増す両国間の関係改善だったが、中国が自国の領土だと主張する台湾をめぐる緊張が影を落とした。
会談終了後、中国の国営メディアは、習氏がバイデン氏に対し、台湾をめぐる米国の姿勢について警告を発したと報じた。国営新華社(Xinhua)通信によると、習氏は「米国の一部の人々は『台湾を使って中国を統制』しようとしている。この傾向は非常に危険であり、火遊びをしているようなものだ。火遊びをする人はやけどをすることになる」と話した。
一方、米政府が会談内容について行った発表の文面はこれよりもかなり慎重だったものの、台湾に対し圧力を強める中国政府に反発するバイデン氏の姿勢を明確に示すものだった。
ホワイトハウス(White House)は声明で、バイデン大統領が「現状を変更したり、台湾海峡(Taiwan Strait)の平和と安定を損なったりする一方的な試みには強く反対する」という米国の立場を強調したと説明。台湾の独立を認めはしないが、防衛は支援するという長年にわたる米国の方針を繰り返した。
米政府高官によると、両首脳は台湾について長時間にわたって議論。バイデン氏はさらに、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)での少数民族ウイグル人弾圧などの人権問題についても「懸念」を表明したという。(c)AFP/Sebastian Smith