【11月14日 AFP】米国務省は13日、米中首脳会談を前にアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官が中国の王毅(Wang Yi)外相と電話会談し、「中国が台湾に軍事、外交、経済的な圧力をかけ続けていることに懸念を表明した」ことを明らかにした。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領と習近平(Xi Jinping)国家主席は、米東部時間15日夜にオンライン会談に臨む。

 米中外相の電話会談は12日、首脳会談へ向けた地ならしとして行われた。ブリンケン氏はその際、「台中問題を平和的に、台湾の人々の希望と利益に沿った形で解決するため、有意義な対話を行うよう中国政府に求めた」という。

 一方、中国側の13日の発表によると、王氏はこれに対し「『台湾独立』勢力の黙認や支持は、どのような形であっても台湾海峡(Taiwan Strait)の平和を損ない、結局はブーメランにしかならない」とブリンケン氏をけん制した。

 米国務省は米中首脳会談について、「利益が一致する分野では協力しつつ、両国間の競争にいかに責任ある対処の仕方をするか議論する機会になる」としている。

 ブリンケン氏は12日、「この10か月間に繰り返し指摘してきたことだが、中国との関係は米国にとって最も重要であり、最も複雑だ」と指摘。米中関係には「さまざまな要素が含まれている。『協力』もあれば『競争』もある。『敵対』もある。われわれはこれらすべてに同時に対処していくつもりだ」と述べた。(c)AFP