【11月14日 AFP】スーダンの首都ハルツームなどで13日、軍のクーデターに抗議するデモが行われ、鎮圧に当たった治安部隊によって5人が殺害された。地元の医師団体が明らかにした。軍は新たな統治評議会を発足させて以降、反対派への締め付けを強めている。

 医師団体は、ハルツーム東部で3人、ハルツームの姉妹都市オムドゥルマン(Omdurman)で2人が殺害されたと報告した。4人は撃たれ、1人は「催涙ガスによる呼吸困難」が原因で死亡。また、鎮圧で使用された実弾により多数が負傷したという。

 医師団体によると、先月25日の軍事クーデター以降、抗議デモに参加して殺害された人の数は計20人となった。

 軍出身のアブドルファタハ・ブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)統治評議会議長は11日、新たな評議会のトップに自身を指名。2019年の民主化デモを主導した「自由と変化の勢力(FFC)」や民政移管を求める主要勢力のメンバーは統治評議会に含まれておらず、軍が譲歩するかもしれないという民主派勢力の望みは絶たれた。

 ブルハン議長は、先月25日の軍の行動は「クーデターではなく」、「民政移管への道のりを正す」ものだと主張している。(c)AFP