【11月14日 AFP】(更新)国連(UN)気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)は13日、2週間にわたる交渉を経て、成果文書を採択した。石炭火力発電については、当初案の「段階的な廃止」から「段階的な削減」に表現を弱めた。

 当初案に盛り込まれた石炭火力発電の「段階的な廃止」をめぐっては、中国やインドが反発し、排出削減対策のない石炭火力発電の段階的な削減に向けた努力を加速する、という文言に変えられた。

 アントニオ・グテレス(Antonio Guterres)国連事務総長は成果を歓迎しつつも「十分ではない」とし、「われわれは気候大災害の扉をノックし続けている」と述べた。

 スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんは、COP26には何の成果もなく、意味のないことを話していただけだと、以前のコメントを繰り返した。

 欧州委員会(European Commission)は「パリ協定(Paris Agreement)の目標は維持された」と発表した。パリ協定は世界の気温上昇を産業革命前から2度未満、できれば1.5度に抑えることを目指している。

 議長国・英国のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相は「きょうの合意は大きな前進だ。石炭(火力発電)を段階的に削減する初の国際合意と、世界の気温上昇を1.5度に抑えるロードマップを得た」と述べた。一方で、「今後数年でするべきことが山ほどある」と警鐘を鳴らした。(c)AFP/ Patrick GALEY, Jitendra JOSHI, Kelly MACNAMARA and Marlowe HOOD