【11月13日 AFP】サッカーのエミリアーノ・サラ(Emiliano Sala)選手(当時28)が死亡した小型機墜落事故の裁判で12日、フライトを手配したデビッド・ヘンダーソン(David Henderson)被告(67)が安全規則を無視した罪で禁錮1年6月の判決を言い渡された。

 英王立空軍(RAF)の元士官だったヘンダーソン被告は先月、英カーディフ刑事法院(Cardiff Crown Court)の陪審裁判で、アルゼンチン出身のサラ選手を死に追いやった事故をめぐって小型機の安全性を脅かしたとして有罪評決を受けていた。

 同被告はまた、有効な許可や免許なしに乗客を送り出した別の件でもすでに罪を認めており、禁錮3月の刑に服する可能性に直面している。こうした責任が追及されるのは通常、適切なライセンスを取得せずに民間航空機を手配するなどした事業者となっている。

 裁判官は、ヘンダーソン被告が許可証や、英国の民間航空局(CAA)に従った必要な安全システムもない状態でフライトを手配したと指摘した。

 2019年1月21日に起きた事故では、サラ選手をフランスからカーディフまで運んでいた小型機のパイパーマリブ(Piper Malibu)がガーンジー島(Island of Guernsey)付近の海に墜落し、同選手とパイロットのデビッド・イボットソン(David Ibbotson)さん(当時59)が死亡した。

 ヘンダーソン被告の要請で定期的に操縦していたイボットソンさんは、商業飛行のライセンスと夜間飛行の資格を持っておらず、単発エンジン搭載のパイパーマリブを操縦する免許の有効期限も切れていた。(c)AFP/By Geoff CADDICK with Imran MARASHLI in London