【11月13日 AFP】米国は12日、在アフガニスタンのカタール大使館に利益代表部を設置すると発表した。首都カブールにあった米大使館は現在閉鎖されており、今回の動きにより、アフガン内の米国民を支援し、イスラム主義組織タリバン(Taliban)暫定政権と関わっていくより直接的な窓口ができる。

 アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官とカタール外相は同日、カタール大使館がアフガニスタンで米国の利益代表の機能を担う合意文書に署名。これは二国間に外交関係がない場合に、第三国が利益を代表する取り決め。

 米国はタリバンとの対話について、慎重ながらも楽観する姿勢を示す一方で、政権の承認を暗示する大使館の再開については選択肢にないと明言していた。

 米軍が主要基地を置くカタールは、米国が20年に及んだアフガニスタン戦争を終結させる際、外交と退避の両面で重要な役割を果たしてきた。今回の合意により、カタールはアフガニスタン問題で米国の重要な同盟国としての地位を一層強化することになり、外交上の成果を収めた形だ。(c)AFP/Shaun TANDON