【11月13日 AFP】英刑務当局は、内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」の創設者で、同国で拘束されているジュリアン・アサンジ(Julian Assange)被告(50)に対し、収監中の結婚を許可した。被告の婚約者が11日、明らかにした。被告をめぐっては、米国への身柄引き渡しに関する司法判断が近く下されることになっている。

 機密文書を大量公開して米国でスパイ罪などに問われているアサンジ被告は、元法務顧問で被告との間に2児をもうけているステラ・モリス(Stella Moris)氏と婚約している。

 被告をめぐっては、米国への身柄引き渡しを認めないとする英下級裁の判断を受けて米側が上訴し、近く英高等法院が判断を下すことになっている。被告は引き続き、厳重な警備が敷かれている首都ロンドンのベルマーシュ刑務所(Belmarsh Prison)で収監されている。

 モリス氏は11日、「ジュリアンと私はベルマーシュ刑務所で結婚する許可を得た」とツイッター(Twitter)に投稿。「安堵(あんど)はしているが、結婚という基本的権利への違法な干渉を阻止するために法的措置を要したことには、依然怒りを覚えている」と記した。

 英刑務当局は「アサンジ被告の申請は、他の被収監者と同様、刑務所長によって通常通りに受理・審査・処理された」と説明した。

 オーストラリア出身のアサンジ被告は、2010年にウィキリークスがアフガニスタンやイラクにおける米国の軍事行動に関する機密文書50万点を公開したことをめぐり、同国で18の罪に問われている。有罪と認められれば、最大で禁錮175年に処される可能性がある。(c)AFP