【11月12日 AFP】(更新)フランス検察当局は、首都パリのエリゼ宮(Elysee Palace、大統領府)で7月に起きたとされる女性兵士への同僚による性的暴行疑惑をめぐる捜査を開始した。司法筋が12日、AFPに明らかにした。

 疑惑について最初に報じた日刊紙リベラシオン(Liberation)によると、問題の行為があったのは7月に開かれた兵士3人の送別会の後。この送別会には、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領も出席していたという。

 同司法筋によると、暴行に及んだとされる兵士は、7月12日に行われた検察による事情聴取後に、今後さらなる聴取を受ける可能性はあるものの予審対象とはなっていない「弁護士補佐証人」とされた。

 リベラシオンは、当事者の兵士2人は、大統領府で機密事項を扱い厳重に警備されている部署に配置された同僚同士で、女性兵士は近くの警察署に性的暴行の被害届を出し、加害者とされる兵士は同府での職務を解かれたと伝えている。

 大統領府関係者はAFPの取材に対し、当局が問題を把握した時点で、被害を受けたとされる女性を支援するための措置が即座に取られ、「加害者とされる人物はエリゼ宮から直ちに異動させた」と明かした。国防省からのコメントは得られていない。(c)AFP