【11月12日 Xinhua News】中国と米国は10日、英グラスゴーで開かれた国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で「中米の2020年代の気候行動強化に関するグラスゴー共同宣言」を発表した。中国の解振華(Xie Zhenhua)気候変動問題担当特使は同日の記者会見で共同宣言の発表について、中米両国にとって協力が唯一の正しい選択であり、中米が協力すれば、両国と世界に役立つ多くの重要な事が成し遂げられることを改めて示したと述べた。

 解氏によると、今回発表した共同宣言で、中米双方はパリ協定が掲げる「気温上昇を2度未満に抑え、できれば1・5度にとどめる」との目標を再確認するとともに、パリ協定の枠組みの下で、2020年代に強化された気候行動を取り、協定の目標を達成するための実施を強化することで合意した。現在は各方面の取り組みとパリ協定の目標実現に必要な努力の間にギャップがあることは双方とも認識しており、それぞれの国情に基づき、気候行動と協力を強化し、グリーン(環境配慮)低炭素への転換や技術革新を加速させていく。

 双方は、今年4月にまとめた気候危機に対応する共同声明の関連行動や協力を実施すると表明。クリーン電力や石炭、メタン、不法森林伐採阻止などで具体的な行動と協力を進めることで合意した。気候変動に対応する中米協力の制度化や具体化、実務化を推進し、20年代の気候行動強化に関する作業部会を設置し、技術や政策の交流を進めていくことも決定した。

 解氏は、気候変動分野で中米双方の共通認識が意見の相違を上回っており、幅広い協力の余地があると指摘。全人類に対する気候変動の課題に共に対応すべきであり、協力を通じて両国民と世界各国人民にさらなる幸せをもたらすべきだと述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News