【11月15日 People’s Daily】「中国は2001年に世界貿易機構(WTO)に加盟して以来、WTOの貿易政策審議を非常に重視しており、審議のたびにわれわれは力を入れ、手厚く手配し、メンバーがわれわれに提起する問題に一つ一つ真剣に対応してきた。これは中国が多国間貿易体制に対する承諾、貿易政策審議制度への重視を十分に示した」。商務省次官兼国際貿易交渉の副代表の王受文(Wang Shouwen)氏はこのほど、WTO第8回対中国貿易政策審議状況を紹介した。 

「貿易政策審議はWTOの三大機能の一つで、ほかの二つは交渉機能と紛争解決メカニズムだ」。王受文氏は次のように説明した。現在のWTOルールに基づき、中国に対する審議は3年ごとに行われている。今年はWTOが中国に対する貿易政策審議を行う8回目となる。今回の審議で、商務相の王文涛(Wang Wentao)氏は中国代表団の団長として、基調発言で次の3点を強調した。①中国はたゆまぬ奮闘と努力を経て、改革開放政策を堅持し、経済の飛躍的な発展を実現し、世界に大きなチャンスを提供し、世界経済の発展にも突出した貢献をした。②WTOに加盟して20年、中国はルールを厳格に守り、承諾を真剣に履行し、多国間貿易体制の揺るぎない支持者であり、積極的な参加者であり、重要な貢献者である。③中国は実際の行動で感染拡大制御の国際協力を支援する。

「今回の審議で、65のWTO加盟国の代表が会議で発言を行い、中国に対して積極的な評価を行った」。王受文氏は以下のように紹介した。①中国のWTO事業への積極的な参与、加盟承諾への真剣な履行、漁業補助金交渉への積極的な参与、投資利便化交渉の積極的なリード、eコマース交渉への建設的な参与を肯定した。②中国の感染拡大制御の国際協力において果たした重要な役割を高く評価し、WTOの新型コロナウイルスワクチンの知的財産権保護免除に関する早期決定の中国からの支持を賞賛した。③中国の後発発展途上国の製品輸入に関税免除待遇の付与及び、他の発展途上国と後発発展途上国の多国間貿易体制への参画支援に感謝した。④中国の自主的な関税引き下げ、外資参入のネガティブリストの削減、市場参入の拡大、貿易投資の自由化・利便化への積極的な推進、各メンバーへの広大な市場の提供を高く評価した。⑤「一帯一路(Belt and Road)」イニシアチブ関係国の貿易・経済協力の促進に向けた巨大な潜在力、パートナーへのより多くの発展チャンスを積極的に評価した。

 王受文氏は具体的な事例として以下の通り紹介した。WTOルールについては、WTO加盟後、中国中央政府が整理した法律法規や部門規章が2000件以上あり、地方政府が整理した地方性政策や法規が19万件以上ある。また、新たな政策、法律、規定を制定する際にも、WTOルールへの完全な適合を確保する。市場開放においては、貨物分野では、加盟時、中国の輸入関税は15.3%だったが、貨物関税は9.8%までさらに引き下げると約束した。現在、中国の輸入関税の総水準はわずか7.4%で、発展途上国の平均水準を下回り、先進国の水準に近い。サービス分野では、WTO加盟議定書と関連作業部会の報告は、2007年に9つのカテゴリーの100サブセクターを開放すると規定している。現在、中国は実際に120に近いサブセクターを開放し、当初の承諾を超える水準となっている。ルール順守の面で、中国は直ちに国内法立法法規の調整と実施状況をWTOに通報し、WTOに提出した通報はすでに1000件を超えた。(c)People’s Daily/AFPBB News