【11月11日 AFP】(更新)南アフリカでアパルトヘイト(人種隔離政策)の撤廃に貢献したフレデリク・デクラーク(Frederik de Klerk)元大統領が11日、がんのため死去した。85歳。デクラーク氏の財団が同日発表した。

 デクラーク氏は、南ア初の黒人大統領に就任した故ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)氏と共に、白人支配からの体制移行という「奇跡」を同国にもたらしたとして、1993年にノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞した。

 デクラーク氏は1990年2月2日、アフリカ民族会議(ANC)などの黒人解放運動を合法化するとともに、27年間にわたって収監されていたANC最高指導者のマンデラ氏の釈放を宣言し、歴史に名を刻んだ。

 一方で同氏は近年、アパルトヘイト下の暴力行為の責任を追及しなかったとして、厳しい批判にもさらされていた。(c)AFP