【11月11日 AFP】オーストラリアで、釣りをしていた男性(60)が大きなワニに襲われ、川に引きずり込まれたものの、ポケットナイフで応戦して「幸運にも」命拾いした。クイーンズランド(Queensland)州の野生生物保護当局が10日、明らかにした。 

 男性がワニに襲われたのは、北東端に位置するヨーク岬半島(Cape York Peninsula)の人里離れた川岸。州野生生物保護当局のマット・ブライエン(Matt Brien)氏は「格闘の末、男性は運良く体長4~4.5メートルのワニから逃れられた。そんなことができる確率はゼロに近い」と述べた。

 男性は先週、ケアンズ(Cairns)から車で約5時間のホープベール(Hope Vale)近郊に所有する土地に釣りに出掛けた。釣りざおの仕掛けを川に投げ込もうとした瞬間、ワニが突進してくるのを見たという。

 男性は足をかまれて引き倒された。とっさに近くに生えていたマングローブの枝につかまったが、川の中に引きずり込まれてしまった。そこで、男性はベルトに差していたポケットナイフを取り出し、ワニが口を開けて自分を解放するまで何度も頭部を刺した。解放されたところで川岸にはい上がったという。

 男性はクックタウン(Cooktown)の病院で応急処置を受けた後、ケアンズの病院に搬送され、現在も入院している。(c)AFP