【11月11日 AFP】ポーランド国境にベラルーシ経由で不法入国を試みる中東などからの移民が押し寄せている問題で、ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は10日、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と電話会談し、ベラルーシに「非人道的な」移民の利用をやめさせるよう要請した。

 独政府のシュテフェン・ザイベルト(Steffen Seibert)報道官は「(メルケル氏は)ベラルーシ政権による移民の利用が非人道的で容認できないことを明確に示し、(これをやめさせるため)プーチン大統領に影響力を行使するよう求めた」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)の声明によると、プーチン氏は、欧州連合(EU)がこの問題についてベラルーシ政府に「直接連絡を取る」べきだと提案。両首脳は「本件について議論を続ける」ことで合意した。

 欧米諸国はここ数か月、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領がEUによる経済制裁への報復として、中東から呼び寄せた移民をポーランド国境に送り込んでいると非難している。

 ポーランドのマテウシュ・モラウィエツキ(Mateusz Morawiecki)首相は9日、移民危機の黒幕はプーチン氏だと非難した。ロシア側は強く否定している。(c)AFP