【11月11日 AFP】ミャンマーの軍事政権は、5月から拘束している米国人ジャーナリスト、ダニー・フェンスター(Danny Fenster)氏(37)を、テロと扇動の罪で訴追した。最高刑は終身刑。同氏の代理人弁護士が10日、明らかにした。

 ミャンマー国軍は2月にクーデターで政権を掌握して以来、報道機関への締め付けを継続。地元監視団体によると、1200人以上の死者を出した反体制派弾圧に批判的なジャーナリスト数十人が逮捕されている。

 約1年間にわたり英字誌フロンティア・ミャンマー(Frontier Myanmar)に勤務していたフェンスター氏は5月、家族に会いに帰国しようとした際に逮捕された。以来、ヤンゴンのインセイン(Insein)刑務所に収容されている。

 同氏はすでに、軍への反発を助長した罪や、非合法結社法と入国管理法に違反した罪で訴追されていた。テロ対策法と扇動法に基づく罪状が追加されたことで、終身刑に処される可能性がある。裁判は16日に開始予定。

 米国は10日、ミャンマーの軍事政権に対し、フェンスター氏の即時釈放を要求。国務省報道官はAFPに対し、同氏の拘束が「非常に不当であることは一目瞭然」だと指摘。「ジャーナリズムは罪ではない」と述べ懸念を表明し、同氏の釈放を訴えた。(c)AFP