【11月10日 AFP】ブラジルサッカー連盟(CBF)は9日、女子同国代表の最多出場記録保持者で、女子W杯(FIFA Women's World Cup)と五輪に7度ずつ出場した43歳のMFフォルミーガ(Formiga)が今月の試合をもって代表を引退すると発表した。

 フォルミーガがセレソン(Selecao、ブラジル代表の愛称)のユニホームを着るのは、25日に北部マナウス(Manaus)で行われるインドとの国際親善試合が最後となる。

 CBFは発表文の中で「233キャップという肩書を持つ43歳のMFは、彼女が非常に誇りを持っているユニホームに別れを告げるためにチームに復帰する」と記した。

 6月にパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)を退団し、サンパウロFC(Sao Paulo FC)と2022年末までの契約を結んだフォルミーガは、これまでに女子サッカーが実施された五輪7大会すべてに出場した唯一人の選手となっている。

 ブラジルで背番号8を背負ったフォルミーガは五輪で二つの銀メダルを獲得し、同国がカナダに敗れた東京五輪の準々決勝でも先発メンバーに名を連ねた。この試合でフォルミーガは、20歳以上も年下の選手との交代でベンチに下がった。

「アリ」を意味するフォルミーガを登録名にしている同選手は、1978年に北東部サルバドル(Salvador)で生まれた。1941年に制定された法律により、当時ブラジルでは女性がサッカーをすることが禁止されていた。これはサッカーが「女性の性質に合わない」とみなされていたためだが、この法律は1979年に廃止された。

 1995年に17歳の若さでA代表デビューを飾ったフォルミーガは、7度のW杯出場を果たした男女を通じて唯一の選手となっている。また、女子W杯における最年長出場記録(41歳)や最年長得点記録(37歳)も保持している。(c)AFP