【11月9日 AFP】同性愛者であることを公表したオーストラリア出身のサッカー選手、ジョシュ・カバッロ(Josh Cavallo)は8日、来年のW杯カタール大会(2022 World Cup)でプレーすることについて、同国では同性愛が犯罪とみなされていることから恐怖を感じると明かした。

 豪Aリーグのアデレード・ユナイテッド(Adelaide United)に所属し、U-20の母国代表としてプレーした実績も持つMFカバッロは、同リーグで同性愛者であることを告白した唯一の選手として知られている。

 フル代表に招集されたことはないものの、2022年のW杯でメンバーに選出された場合は、それに応じるかどうかは分からないとの認識を示し、「カタールでは、同性愛者が死刑になるという記事を何かで読んだ。だからとても怖いし、カタールに行きたいとは思わない」と英紙ガーディアン(Guardian)のポッドキャストで語った。

「それは自分を悲しませている。結局のところW杯はカタールで開催されるし、プロのサッカー選手にとって最高の功績の一つは、母国代表としてプレーすることだ。そこがゲイの人々を支持していない国で、自分の命をリスクにさらすと分かったら怖くなるし、キャリアにとって重要なことよりも命の方が大切ではないのかと考え直すことになる」

 2010年にW杯の開催地に選出されて以降、カタールはLGBT(性的少数者)への扱いをはじめ、女性の権利や労働者問題に関して批判の的となっている。(c)AFP