【11月9日 AFP】米国は8日、新型コロナウイルスのワクチン接種を終えた外国人旅行者に対して、入国制限を1年8か月ぶりに緩和した。

 国内各地の空港や入国口では、コロナ禍で離れ離れになった家族や親族が再会を喜ぶ姿が見られた。

 英ロンドンからニューヨークのケネディ国際空港(John F. Kennedy International Airport)に到着したアリソン・ヘンリー(Alison Henry)さん(63)は、出迎えた息子の姿を確認すると、急いで駆け寄り、目に涙を浮かべながら抱きついた。AFPには「信じられない。2年半ぶりです」と話した。

 同空港の到着ターミナルでは、ブリティッシュ・エアウェイズ(British Airways)の最初の利用客が拍手と歓声で迎えられていた。

 メキシコおよびカナダとの陸路の国境も再開された。

 メキシコ人のイサベル・ゴンサレス(Isabel Gonzalez)さん(63)は、国境が再開した8日深夜、メキシコのティフアナ(Tijuana)から米カリフォルニア州の国境検問所の街サンイシドロ(San Ysidro)に徒歩で入った。

 新型コロナ流行前は、4人の子どもとその孫らに会うため、国境から25分のサンディエゴ(San Diego)を毎月訪れていたという。

 8日の入国制限緩和の対象となるのは30か国以上に上る。ただ、制限が全くなくなるわけではない。

 入国にはビザ(査証)の他、新型コロナワクチンの接種完了および感染陰性の証明が義務付けられている。(c)AFP