【11月9日 AFP】国際自転車競技連合(UCI)のワールドツアーにおいて、日本人サイクリストの第一人者として活躍した別府史之(Fumiyuki Beppu)が、今季限りでその輝かしい競技生活から引退することを表明した。

 EFエデュケーション・NIPPO(EF Education - Nippo)で最後のシーズンを終えた38歳の別府は、自身の公式ウェブサイトで、「日本人がプロ選手になるのは確率的に天文学的な数字でした」と欧州のツアー参戦を目指した当時を振り返った。

 その上で「自分の青春時代の全てをかけていました。過酷な状況でしたが、全然苦ではなかったし、むしろ今の礎を作ってくれたと思っています。とてもスリリングでかけがえのない時間でした」とつづった。

 別府は2005年、当時日本企業がスポンサーを務めていたチームで、ランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏らを擁していたディスカバリーチャンネル・プロサイクリングチーム(Discovery Channel Pro Cycling Team)に加入し、日本勢初のワールドツアー参戦を達成。

 その翌年には全日本自転車競技選手権大会(Japanese National Road Race Championships)のエリート男子個人およびタイムトライアルで優勝し、2008年にはアジア選手権(Asian Road Cycling Championships)のタイトルも獲得した。

 2009年のツール・ド・フランス(Tour de France)で同胞の新城幸也(Yukiya Arashiro)とともに日本勢初完走を果たしたことが競技生活における最高の功績の一つで、三大ツール(グランツール)ではこれまでにジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia)で通算4度、ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana)でも1度の出場経験がある。

 また、ミラノ~サンレモ(Milan - San Remo)やツール・デ・フランドル(Tour des Flandres)、パリ~ルーベ(Paris-Roubaix)、リエージュ~バストーニュ~リエージュ(Liege-Bastogne-Liege)、ジロ・ディ・ロンバルディア(Giro di Lombardia)のワンデークラシックの5大モニュメントに参戦した。

 さらには、2008年の北京五輪と2012年のロンドン五輪でも走った実績を誇っている。

 今後は「今までの経験を生かし、日本とヨーロッパをつなぐ」懸け橋になりたいという別府は、長兄の始(Hajime Beppu)氏が自転車競技のテレビ解説者、次兄の匠(Takumi Beppu)氏が自転車ロードレースのチーム監督を務めている。(c)AFP