【11月9日 AFP】ロシアで新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために取られていた1週間の有給休暇措置が8日、国内の大部分の地域で終了した。ただ同国では連日、数万人の新規感染者と1000人以上の死者が出る事態が続いている。

 ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は、ワクチン接種の遅れにより悪化している感染者や死者の増加を食い止めるため、10月30日から11月7日までを有給休暇とするよう命じていた。各地方当局には休業期間を延長する権限があるが、8日の時点で延長したのは西部ブリャンスク(Bryansk)や北西部ノブゴロド(Novgorod)などの5州のみにとどまった。

 一部地域では、レストランやカフェ、ショッピングセンターを訪れる際にワクチン接種の証明を必要とする制度の導入や延長といった措置が取られた。だが、感染拡大の中心地となっている首都モスクワでは、今も公共の場の大半でワクチン接種証明が求められていない。

 大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は、今回の休業措置が奏功したかどうかを判断するのは時期尚早であり、成果が明らかになるまで1週間かかるとの見方を示した。

 ロシア当局は8日、過去24時間の新規感染者が3万9400人、死者は1190人に上ったと発表。6日には新規感染者数が4万1335人と過去最多を記録し、死亡者数では4日の1195人が最多となっている。(c)AFP